「ヘッジファンドなど国際的な投機集団が虎視眈々と狙っている」と財務省幹部はいう。
「国債暴落」は最も分りやすい説得の仕方で、政治家を震え上がらせるのに有効な手段だ。あながち否定できないだけに、首相も先送りの決断は容易でないだろう。
景気回復が囃された米国でも株式市場が不安定になった。金融緩和にブレーキが掛かる、という憶測だけで株が下がる。景気回復の実態も怪しくなっている。
金融緩和が結果を出せないまま、消費税増税に踏み込めるのか。円安で輸入物価が上昇しているのに消費税を引き上げることに、政治的なためらいはあるだろう。景気や有権者への配慮から、更なる財政の拡大が自民党から求められるだろう。
増税を強行しても財政リスクは高まる。消費税増税の扱いはどちらを採っても苦しい選択になる。4~6月の経済指標を見て秋口には結論を出す、という段取りは難しくなるだろう。結論を出さないままずるずる先延ばしすると、市場に不信が広がる。財務省が担ぐ麻生財務大臣が動く機会をうかがっている。
財政に危機感を募らす財務省は、近年政治への接近を一段と強めているように見える。民主政権の末期、菅直人氏に変わる総理に野田佳彦氏を担いだような事態が起きるかもしれない。



