外注に依存せず
社員でチームを組成

 同社の大きな特徴は、“外注に依存しない方針”である。

「IT業界では“外注6割・社員4割”が一般的で、マネジメントや上流工程は社員が担当し、開発や運用は外注に頼る会社が多いです。その方が効率的に見えるかもしれませんが、開発スキルのない社員が企画や要件定義を担い、実装は外部任せとなることで、クライアントの意向に沿ったシステムを提供できていないケースも見られます」(古関社長)

 そのため同社では、高いエンジニア比率という強みを生かし、基本的に社員中心でチームを組成。要件定義から実装まで一気通貫で対応して高品質のシステムをクライアントに提供するとともに、各チームで経験や知識を蓄積し、会社全体のレベルの底上げにもつなげている。

 新卒に対しては、入社前の資格取得支援、入社直後の2カ月間の研修、プロジェクト配属後のメンター制度と体系的な教育プログラムを用意。早期からの現場経験で成長を加速させている。社員でチームを組成するからこそ新卒一人一人に対して専属のメンターを配置することができ、手厚いフォローの下で目標設定・達成のサイクルを回すことで、エンジニアとしての自立を促しているのだ。

「またプロジェクトローテーション制度を設け、2~3年ごとにさまざまなシステムや業界のプロジェクトを経験してもらうことで、エンジニアとしての対応力を磨いてもらいます。幅広い業界の知見を持った“あらゆる領域で活躍できるエンジニア”を育成しているのです」(古関社長)

 以上のような社員中心のチーム体制と教育制度により、社員のレベルには定評がある。互いに切磋琢磨できる環境で優秀な人材を育成し、「本当に役に立つシステム」を造ることで、業界での存在感を増しているのだ。