今後の展望について、同社はさらなる成長と社会的責務の両立を見据えている。東京都水道局からの業務移転が進む一方、水道施設の老朽化が深刻化しており、更新や維持管理の需要は増加している。加えて、地震や豪雨といった自然災害への備えも欠かせない。野田社長は「こうした課題に立ち向かうには、人の力が不可欠です。今後も人材確保、技術継承、能力向上に力を入れ、安定した給水を守り抜きます」と決意を示す。

働きやすい環境と
福利厚生の充実が強み


 同社の大きな特徴は、働きやすい環境づくりと福利厚生の充実だ。2023年度からは毎年のベースアップを実施し、社員への還元を明確に打ち出した。技術系社員を対象とした住宅制度においても、大手ハウスメーカー施工のマンションや、食堂付きの物件を選べ、家賃の8割を会社が負担する仕組みを導入。従来は30歳までだった社員住宅利用の年齢上限を40歳に引き上げ、長期的な生活基盤の安定を支えている。さらに、社員の子どもの教育費を無利子で貸し付ける制度を導入。奨学金ならびに教育ローン返還支援制度も新たに開始した。

 教育・人材育成の分野でも、多彩な取り組みを展開している。計画的なOJTや東京都水道局と連携した研修を組み合わせ、実践的なスキルの習得を支援。通信教育は250種類以上、資格取得支援は100種類以上を全額会社負担で提供し、社員の挑戦意欲を後押しする。さらに19年には、若手社員の新しい発想や現場実務に基づく知見を積極的に活用するために、「若手発想プロジェクト」も立ち上げた。

安定と成長を両立する舞台。働きやすさと誇りで、人を育むインフラ企業工事の契約に必要な積算や設計図書の作成を行う