松本社長は次のステージを見据えながら、1兆円企業となった今こそ、「新しい仕組み作り」を通じて利益構造の転換を図る必要があると話す。その一例がサブスクリプション事業の強化だ。メーカー各社のサービスを一括管理できるポータルサイト「iKAZUCHI(雷)」は400億円規模に拡大。新たな収益モデルの確立と社員の挑戦の場づくりを進めている。

 松本社長は、そうした挑戦を後押しする風土づくりにも努めている。

「新しいことをやる人には、どんどん失敗して経験を積んでもらいたい。その責任を上司が取るからこそ部下は伸びる。今後はさらに失敗を恐れず挑戦できる会社にしていきたい」

社員もその家族も
笑顔になれる職場づくり

 こうした姿勢の背景には、社員とその家族を大切にする考えがある。「社員の家族が会社を誇りに思える場所にしたい」と始めたファミリーデーでは、社員の子どもや家族が本社を訪れる催しを実施している。

地域と共に歩み挑戦を続ける、国内最大級のIT専門商社東京・大阪本社で夏休みに「ファミリーデー」を開催。2025年は約300人の社員とその家族が、縁日やワークショップ、オフィスツアーを楽しんだ

 また、各地のオフィスの刷新を進め、働きやすい環境づくりを強化。

「こうした取り組みの一環として、25年4月から全社員の基本給を一律5万円引き上げ、家族手当も増額しました。また、今後は特に女性社員の活躍も後押ししたいと思います」

 そう話す松本社長は、働きやすさの整備と並行して、研修制度を充実させて人材育成にも力を注いでいる。