なぜ、自身の優位性を発信し
世界とシェアしないのか

 優秀なマネジャーの指揮の下、質の高い通信インフラ環境でユーザーの目を引くクリエイティブを用い、消費者も積極的に企業のキャンペーンに意見を寄せる……。こうした日本のデジタルマーケティングの優位性が、これまであまり世界に知られてこなかったのはなぜか。

 武富氏は、日本人の控えめな気質がその原因だと分析する。

「外国企業の場合は、計画段階の取り組みであっても外に向けてアピールしようとしますが、日本企業は、実践し成果を収めたものでなければ公表しようとしないのです」

 世界では、他者と情報をシェアすることで新しい価値が生まれるという考え方が当たり前になりつつある。ところが、日本では、依然として自社のベストプラクティスを外部に発信することに対する抵抗感が強い。

 そこで、9月に開催する「アドテック東京2013」では、ワークショップを通じ、現役のマーケターやクリエイターが、アイデアを出し合い共有する機会を設けていくという。実は日本でも「シェアすることで情報の価値を上げる」というスタイルで、すでに20~30代のポテンシャルの高い人材が成果を上げ始めているのだ。

 今年6月に開催した「アドテック九州」では、地元企業の2代目、3代目といった若い経営者らが中心となり、居住地や所属する組織を超えたネットワークを形成して知を集積し、中には大企業と伍して戦えるような新たな製品・サービスを創造する例も見られたという。

「日本のマーケティング水準の高さや市場のポテンシャルに世界は気づき始めました。日本の企業は、もっと積極的に自分たちの取り組みを世界に発信し、シェアする必要があるのです」(武富氏) 

■Information
「ad:tech tokyo 2013」の詳細は、下記のURLよりご覧いただけます。
  http://www.adtech-tokyo.com/ja/