定年前OB化タイプを活かすために
人事、上司、同僚が取るべき行動

 この定年前OB化タイプの人材の上手な使い方を、組織全体的視点でまとめると次のようになろう。

①人事管理上の観点から

 役定前から自己の役割放棄、意欲の減退、仕事への集中力欠如の兆候が見られる場合が多いので、人事面談・職場面談の場で、怠けた働き方になっている点などが、周囲からどのように見られているかを指摘し、早めに態度改善を行い、他者からの見え方を変えさせることが手始めだ。

②部下としてこのタイプを持つ上司の管理スタンスとして

 上司として、このタイプの方を部下に持ったら、まず職場面談を通じ、意識・態度改善を求めること。次に役立ち感と承認による動機付けを実施。役立ち感については、役割と期待成果を伝え、その組織的意味合いを理解させる。

 承認については、少し高めの目標設定をお願いし、組織の一員としての役割を果たす気持ちを喚起させる。初期はこのような、シニア社員のOJT的なアプローチをやりながら、意欲・態度が改善されてくるに従い、裁量の余地を増やしていき、自立的な仕事スタイルに導いていく。

③周囲の仕事仲間・若手としては

 人にものを教えたり指導することは好きな方が多いので、業務改善などのプロジェクトにおいて組織の知恵者として活用する。また、実務能力がある方には、カスタマセンターなどで既存顧客との関係維持強化にあたるなど、組織の特定業務を担ってもらい、使い勝手の良いベテラン先輩社員として皆で活用度を高める。

 今回は、50代役職定年社員の問題人材のタイプのうち、定年前OB化人材の実態と、その人たちをどのように活用すればよいかを見てきた。次回は、仕事も人間関係も割り切ってしまう『ホドホド現役人材』について見ていきたい。なぜ50代社員が役職定年とともに、そのような働き方になるのか、一緒にその対策も考えたいと思う。

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