◇ホドホド現役社員の気になる問題行動
本音は、管理も仕事の実務も経験しているオレをもう少し上手く使ってくれればいいのに…と思っているが、もはやそんなに期待されないならそれなりに割り切ってやるか、あたりから次のような問題行動が出てくる。
*役職定年後、責任が軽くなると、かつてのように残業することもなくなり、今までの頑張っていた姿が見られなくなる。
*肩書きが外れると遠慮がちな仕事スタイルになり、自ら役割や仕事の線引きをし、責任範囲を限定しようとする。
*組織内調整や打ち合わせごとを厭うようになり、なるべく他者とのかかわりが少ない自己完結的な仕事のスタイルになる。
*若手が営業同行などを求めても、現場の皆の方がプロだからとか、もっともらしい理由をつけて行きたがらない。
“役割終了”にヤル気をなくさぬよう
「役立ち感」を与えられるようにしよう
ホドホド現役化する方は、管理者資質としてはよいものを持っている方で、きちんとした実績と能力を向上させて管理者となった組織人であり、少々地味ながらも仕事や組織の要所を固め守ってきた人たちだ。
役職定年の受け止めに関しては、大きな抵抗感はないものの、自分を十全に活用してくれない会社組織を内心、面白くないと思っている。もっと頑張りたいという気持ちと、もう頑張らなくてもよいという気持ちが交錯する中で、自己の“役割終了感”を受け容れ、心のけじめをつけるために、管理職者の振る舞いをやめ、ある時期から、割り切った働き方をするという結論になる。
ホドホド現役タイプの人材は、役割の変化を大人しく我慢して受け容れ、仕事をしてくれるので、現役固執化、定年前OB化人材に比べると、特段組織の弊害になるような点は少ない。管理者として自主的・自立的に仕事を進めることに慣れており、そのスタイルはそう変わらない。だが、ヤル気・モチベーションの点では、組織目標との一体感がその源泉になっている人が多いことから、役職定年を境に、役割・責任の小さな仕事になると、内心、自己の役立ち感が減少し、自己無用感を覚えるようになってしまう。
現役固執化タイプのような自尊・プライドは持ち合わせていないので、あえて自分を主張するよりも、いっそおとなしく割り切った働き方でいくか、ということで、ホドホド現役になっていく。
このタイプの方の活用には、「現役固執型」や「定年前OB化」の方とはまた違う、多少高度な人材マネジメントが必要だ。人材活用の基本が『その人の強みをほめ、チャンスを生む仕事に就ける』ことに変わりはないが、このタイプの方は他者からの期待や評価よりも、信頼され任される自主管理型の仕事になれており、その成果を自分の励みにする自己完結的な仕事を好む傾向が強い。



