25年間停滞していた日本経済がついに動き出し始めた。1997年から2022年の間に名目GDPが減少し、178か国中ビリという屈辱を味わった日本。税収増が見込めず、社会保障費の増加が財政を圧迫し続けた結果、増税と経済成長の抑制が悪循環を生む状況が長らく続いていた。しかし、2023年以降、物価上昇や賃金上昇の好循環が始まり、経済成長が現実味を帯びてきた。日本の名目GDPが再び拡大し始めた背景を探り、財政健全化と経済成長を両立させるための道筋を論じる。輸入物価高騰が引き起こしたインフレと、それに伴う賃金上昇の波が、いかに日本経済を押し上げたのか。そして「減税」というこれまで考えられなかった政策選択肢が台頭しつつある中、政府の債務拡大を伴う成長推進が可能なのかをデータや国際比較を交えて分析する。
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