ヨーロッパに古くから存在する貴族階級の人々などを代表に、世の中には“特権的支配階級”が存在する。そういった“社会的不平等”は、たとえ熱心な政治的な介入があったとしても、絶対に揺らぐことはないほど強固なものなのだ。完全に平等な社会など実現し得ない理由を、気鋭の哲学者が解き明かす。本稿は、ハンノ・ザウアー著、長谷川 圭訳『MORAL 善悪と道徳の人類史』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。
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