日産に入社して3年目。自動車メーカーの購買部門で部品メーカーを回る仕事に明け暮れていた西川廣人氏(のちの日産社長)は、自分の仕事や存在意義について悩んでいました。そんな中「そんなに暇なら、少し英語の勉強でもしたら」と妻がひと言。西川氏はこの思いがけない言葉をきっかけに、英語の勉強をスタートします。社内研修を経て米国留学、そして海外駐在と、ビジネスの舞台は日本から海外へと広がっていきます。英語を身につけることは単なる語学力の習得ではなく、未知の世界に踏み出し、異なる文化や価値観を持つ人々と仕事をするための入り口だと西川氏は言います。日米貿易摩擦のただ中、現場でのアウェー感や差別の言葉を浴びせられながらも、仕事に必要なことを伝え、相手の話を理解し、信頼関係を築いていく――。本稿では、米国での仕事と暮らしを通じて学んだ、英語で仕事をするということの本質について、具体的なエピソードを交えながら紹介します。

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