ひろゆきが呆れる「読書量をアピールする頭の悪い人」の特徴とは?ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

読書は「目的」なのか?

 あなたは、本を読んでいますか?

 日本はまだまだ「読書すると頭がよくなる」という考えが主流だと思います。

 僕も、SNSで情報収集するくらいなら、気になるテーマに関する本を読んだほうがいいと思っています。

 ただ、「本を読むこと」それ自体が「目的」になっているような人は、ちょっと危険かなと思うので、それについて述べていきましょう。

「その本を読んだ」ことしか覚えていない人

 本を読むことで得られるのは、知識であったり、教養であったり、ものの見方や考え方です。

 その体験によって、これまでと違う考え方を得られて、生きるヒントになったりします。

 その思考体系を作り出すのに、読書は役に立つと思います。

 ただ、頭の悪い人は、「その本を読んだ」ということしか得ていなかったりします。

 なぜなら、「毎月30冊も読んだ」「今年は300冊も読んだ」ということをアピールしたいからです。

 あるいは、「マルクス『資本論』は読んでおかないと」「ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』すら読んでないの?」などと、マウンティングするような人もいます。

 どちらも、非常に頭の悪いことだと思います。

「読書の醍醐味」を減らす考え方

 読書量は、別に少なくてもいいんですよね。

 月に1冊しか読んでいなくても、ちゃんと内容を自分のものにして、文章や会話としてアウトプットができれば問題ありません。

 それなのに、読んだ本の「冊数」を人と競うから、いろいろとおかしいことになってしまうんです。

「読みやすいものを読む」「ページが少ないものを読む」「すでに知っているテーマのものだけを読む」みたいな読書をするようになりますよね。それって本末転倒で、読書の醍醐味が無くなってしまうと思います。

 ということで、読んだ本の冊数をアピールするようなことはやめましょう。

 それよりも、「最近何を読んだのか」「これまでに読んだ本で何がよかったのか」をあなた自身の言葉や解釈で伝えられることのほうが、よっぽど意味のあることです。そのように考え方を変えてみましょう。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。