現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
日本の組織での問題
会社とか組織で、「現場の人たちが納得していません」ということが起こるとします。
あなたがその現場のリーダーだとして、どうやって解決しますか?
「現場の意見を聞き入れる」という答えがありますが、それだとどんどん組織にとって悪い方向に行ってしまいます。
だって、「もっと休みを増やせ」「給料を上げろ」という要望をすべて聞き入れるということですからね。
「解決」より「納得」で人は動く
実際に大事なことは、「解決」ではなく「納得」です。
現場作業とかをしていて会社の方針などに理解ができない人たちは、その問題をなくしてほしいのではなく、「気持ち的に納得」できればそれでいいんですよね。
だとしたら、チョロいです。
社長とか偉い人が現場を見にきて、1人1人の声を聞いたり、1日だけ一緒に現場で作業をしたりさせれば、コロッと気持ちが動きます。
「いやー、自分たちの声を聞いてくれた。そんなに悪い人じゃないな~」とか言って、喜んで次の日から仕事を再開してくれます。
印象に左右される日本人
日本の総理大臣が、被災地などに視察したり、苦労している国民に握手をして話を聞いて回るみたいなことがありますよね。
それと同じです。大事なのは、「印象」なのです。
逆に、アメリカの大統領なんかは、絶対にああいうアピールはしません。だって、国民の気持ちなんか知ったこっちゃなく、トップとしてホワイトハウスで首脳陣と判断していればいいんですから。
そういう態度を許せないのが、日本人の性質であり、それを逆手に取れば簡単になんでも聞き入れる、という話でした。まあ、覚えておいて損はないと思います。将来、あなたが偉い立場になったら、たまに現場に行ってあげればいいだけの話ですから。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、40万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。