日本人の6割は働いていない!?女性の潜在力を活用しない国情人口減少による労働力人口の減少が経済成長に影を落としている中で、女性の潜在力活用が喫緊の課題だ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 低下し続けていた日本の労働力率は、アベノミクスの期間に改善した。とくに女性の労働力率が顕著に上昇した。

 しかし、これはパートタイマーの増加によるものだった。パート労働者の割合や一般の労働者との労働時間の差を調整した「FTE労働力率」という指標で見ると、女性の労働力率は2021年で39.4%にとどまり、事態は改善されていない。

 国際比較で見ればスウェーデンの6割程度と極めて低い。

 人口減少による労働力人口の減少が経済成長に影を落としている中で、女性の潜在力活用が喫緊の課題だ。

通常の「労働力率」は
実態を適切に表していない

 一国の人口のうちどれだけの人が労働力になっているかを示すために、通常、使われるのは「労働力率」という指標だ。

 これは、15歳以上人口に対する労働力人口(働く意思のある人)の比率だ。