村井 純教頭
2023年に校名変更、女子校から男女共学になり、26年で4年目を迎えたサレジアン国際学園世田谷。先行き不透明な時代にあっても、未来に向かって羽ばたける「世界市民力」の育成を目指し、インターナショナルクラスの設置や、PBL(問題解決)型授業などの21世紀型教育プログラムを実践、常に注目を集めてきた。
そして同校が今、さらなる飛躍を遂げようとしている。起点となるのは、EDGE(旧本科クラス)とVISTA(旧インターナショナルクラス)の“融合”を図る、26年度導入の新システム「NEXUS」だ。EDGE、VISTAの生徒が半数ずつ在籍するホームルームを新設し、一部の授業や学級活動を共に行う。
村井純教頭は、NEXUS導入の経緯について「きっかけは、職員室での日本人教員(JT)とインターナショナルティーチャー(IT)の交流でした」と振り返る。「本校にはインターナショナルティーチャーが20人程度おり、職員室では彼らと日本人教員が、授業についてよく意見交換をします。英語と日本語を織り交ぜた議論が白熱することも珍しくありません。教員も育った環境が違えば考え方も異なる部分があって、だからこそお互いに、目からうろこが落ちるような気付きを得られることも多い。教員同士でそんな体験ができるなら、生徒たちも同じような環境に身を置くことで、相互に刺激を与え合いながら成長できるはずだと考えたのです」(村井教頭)。
融合することで
相乗効果が生まれる
NEXUSでは、担任はJTとITの2人体制で、朝のホームルームはオールイングリッシュで行われる。EDGE生にとっては試練だが、そこには圧倒的な英語環境を体験してほしいという願いが込められている。逆に、VISTA生には「EDGE生の深い思考に触れさせたい」と村井教頭。「熱く探究する生徒」の育成を目指すEDGEは、PBL型授業、それに生徒自らがテーマを設定して研究に取り組むゼミを軸に、学びへの主体性や思考力を高めている。「日々探究を行っているEDGE生は、柔軟に物事を捉えて自分の考えを表現するのが得意。VISTA生にとって大いに刺激になるはずです」(村井教頭)。
なお、EDGEでゼミが始まるのは中2から。従来、中1では探究活動の入り口に立つためのプレゼミが行われてきた。26年度からは、このプレゼミを「FUSION」という名称に変え、そこにVISTA生も参加する。
「FUSIONでは、日本語が苦手なVISTA生をEDGE生がフォローする姿も見られ、生徒たちは生き生きと交流しています。多様な価値観が交ざり合う環境で、他者と助け合いながら課題に挑戦する。そのような現実社会でも必要とされる力をNEXUSで体得し、より一層視野を広げてもらいたい。交流の中で生まれる、新たな化学反応に大いに期待しています」(村井教頭)
サレジアン国際学園世田谷中学高等学校
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