青山学院大学系属 浦和ルーテル学院中学校・高等学校
福島宏政理事長・校長

「ギフト教育」は、それぞれの生徒に与えられた才能や個性を「神様からのギフト」と捉え、伸ばしていく教育だ。少人数教育も、ギフトを見いだす基盤になっている。浦和ルーテルでは、生徒が何に関心を持ち、どんな将来像を描いているのか、教員は日々の様子や定期的な面談を通じて個別に把握し、支援する。

「小学校から探究的な学びやさまざまな体験を重ねる中で、子どもたち自身が、関心を持つものを見つけていきます。教員は先回りして誘導し過ぎることなく、共に歩む姿勢を大事にしています」と語るのは福島宏政理事長・校長だ。

 生徒の関心や将来像を、具体的な進路へ結び付けていくのが、本人に寄り添う進路指導の教員たち。高1で生徒ごとの学習プランを立て、実力に合った学習方法や教材を提案する。学期ごとの面談では、志望校の入試情報など客観的なデータも示しながら、実現への道筋を共に描く。こうした細やかな対応が、少人数の学校でありながら、芸術系から医学部まで幅広い進路を実現している。「まずは本人の希望を受け止め、実現に何が必要かを明確に示しながら目標へ近づく。長く子どもの成長を見てきたからこそできる指導法です」(福島校長)。

大学連携と国際教育で
世界を活躍の舞台に!

 系属の青山学院大学への推薦枠は2025年度の中1から大きく拡大された。高校生が同大学理工学部を訪問し、ロボットの開発や、脳の仕組みをAIに応用する研究に触れるなど、大学での学びを間近に見る機会がある。自らの将来像を描くきっかけとなり、進路選択の幅をさらに広げている。

 国際教育も充実させている。小5から中2を対象としたオーストラリア研修は、ホームステイや現地校との交流を通じ、語学だけでなく現地の生活や文化を体感的に学ぶ機会となっている。語学力が十分でない段階でも、懸命にコミュニケーションを試みることで、異文化への適応力が自然と育まれる。「先入観にとらわれず、まず関わってみようとする力が育ちます。低学年のうちに海外に触れる意味は大きい」と福島校長は話す。中3向けにはニュージーランド研修を新設し、高1対象の2カ月留学も実施する。27年度以降は、カナダでの研修も計画中だ。

 教員の指導力向上にも継続的に取り組む。25年度は約10人の教員が外部講師による研修を受けた。生徒の思考を引き出す発問の設計や、学習への集中を高める環境づくりについて実践的に学び、得た知見をすぐに授業に取り入れている。「生徒の意欲を引き出す問いとは何か、集中できる環境をどう整えるか。研修で得た視点と手法が、日々の授業に生かされ、生徒の変化にも表れています」(福島校長)。

 福島校長は、生徒には自分の人生や周囲の人との関わりを肯定的に捉える力を感じているという。与えられた「ギフト」を、他者のために生かしていく。その意識が、日々の中で静かに根付いていく場になっている。

海外研修ではホームステイや現地校との交流を通じ、語学だけでなく異文化への理解を深め、国際社会で活躍するための土台を着実に築いていく
●問い合わせ先
青山学院大学系属 浦和ルーテル学院中学校・高等学校
〒336-0974 埼玉県さいたま市緑区大崎3642
TEL:048-711-8221
URL:https://www.uls.ed.jp/js/