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第2次リストラ時代(!?)に贈る 私が「負け組社員」になった理由
【第1回】 2008年12月1日
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吉田典史 [ジャーナリスト]

気がついたら「転籍」に…。
上司が仕掛けた「出向」という罠
――不本意な転籍を受け入れざるを得なかった佐藤氏のケース

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 「部下や後輩に仕事を教えてやれ!」――上司からこんなことを命じられたら、あなただったらどうするだろうか。 結論からいえば、絶対に全てを教えてはいけない。あくまで、教えるフリをするだけでいい。

 今回は、上司の魂胆を見抜くことができずに、誠実に部下を育てていった管理職の行き着く先を紹介する。この管理職がみじめな「負け組」となった理由とは――。

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■今回の主人公
佐藤秀雄(仮名、48歳男性)
勤務先:都内に本社を構える中堅半導体商社。従業員数600人。創業50年を超えるが、90年代後半からは売上は伸び悩んでいる。最近は、子会社への出向・転籍もしだいに増え、リストラに近い状態になりつつある。
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(※この記事は、取材した情報をプライバシー保護の観点から、一部デフォルメして執筆しています)

「出向」から「転籍」へ

 「もう疲れたよ。今日は、都内のホテルで泊まるから……」

 佐藤秀雄(仮名、48歳)は横浜の自宅に電話を入れた後、宿泊先のホテルで考え込んだ。ひとりでここ数年に起きたことを冷静に振り返りたい、と思ったのだ。

 今日、直属上司と人事担当役員との3者面談が行われた。前々からうすうす感じていたが、やはり、いま出向している子会社に「転籍」することが決まった。「転籍」後は、年収はいまより3割近く減ることになる。

 本来、「転籍」には、その社員の同意が必要である。しかし、佐藤にはそれを断り、親会社に戻って働く気力がもうなかった。いまは、虚脱感のほうが強い。

 佐藤は3年半前、この会社に「出向」した。それ以前は、親会社の営業部に15年程籍を置いてきた。取引先である大手メーカーから、半導体の部品を受注することが主な仕事だった。営業成績は、一時期は伸び悩むことがあったが、おおむねよかった。同期生12人の中では、3番目に早く課長に昇格した。佐藤自身も、「役員はともかく、部長にはなれるだろう」と思い込んでいた。

 その考えは、甘かった。課長になった直後に仕えた上司(部長)とは、機会あるごとに意見がぶつかった。特に、営業の進め方について、大きな隔たりがあった。会議の席で、部下たちの前で口論になったこともある。

 これまで、東京本社を皮切りに、高崎(群馬県)、金沢(石川県)、名古屋(愛知県)などの支社にも勤務してきたが、これほど意見が食い違う上司はいなかった。佐藤はやがて、自分のまわりで何かが動いている気がしていた…。

水面下で進む「包囲網」

 ある日、部長が佐藤に命じた。「後輩の森田を育ててやってくれ!」

 森田とは、2歳年下の営業マンである。役職は課長補佐。佐藤には、この指示が理解できなかった。

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吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2011年3月11日の東日本大震災発生直後からこれまでに20数回、被災地に入る。遺族、被災者、検死医、精神科医、防災学者や地震学者、警察、消防、海上保安庁、自衛隊、さらに市長、町長、国会議員などに幅広く取材を試みることで、「死者・行方不明者2万人」となった真相を明らかにしようとする。震災の取材は、北海道の奥尻島を襲った南西沖地震(1993年)、阪神淡路大震災(95年)など。経営分野でも取材を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』(ダイヤモンド社)や、『非正社員から正社員になる!』(光文社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、東洋経済新報社などで執筆。


第2次リストラ時代(!?)に贈る 私が「負け組社員」になった理由

会社から冷遇され、気がつくと「負け組」となってしまった人たちを毎回取材。彼らの実体験を振り返ることで、企業の冷酷さだけでなく、自己防衛できなかった敗因を分析。第2次リストラ時代で生き残る術を探る。

「第2次リストラ時代(!?)に贈る 私が「負け組社員」になった理由」

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