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強気を通した本命のホーユー
旧カネボウ「クラシエ買収」の舞台裏

週刊ダイヤモンド編集部
2009年10月6日
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 旧カネボウのクラシエホールディングスの引受先がヘアカラー最大手のホーユーに決まった。9月30日にアドバンテッジパートナーズなど3ファンドの共同出資会社から保有株式の60%を譲り受けたのである(3年以内に100%子会社にする方針)。株式取得額は明らかにされていないが、100億円程度との観測もある。

 じつはこの買収劇について金融筋では「ファンド側が折れて歩み寄った」と見られている。

 ファンド側はホーユーに全株式の取得を迫ったのだが、「株主として、ファンドが持つ運営ノウハウを経営に生かしてほしい」(水野新平・ホーユー社長)と切り返し、あくまで自己資金の範囲にこだわった。

 他方、クラシエは「日用品、医薬品、食品の三事業一体の売却でないと応じない」(中嶋章義会長)という従来の主張で押し切った。水面下では、ロッテが菓子事業に、小林製薬や大正製薬が医薬事業に買収意欲を示していたのだが、価格面で折り合いがつかず、三事業一体での買収案に唯一興味を示したホーユーが、ここ1年半のあいだ、最有力候補と見られてきた。それだけに、ホーユー側も強気の態度を崩さなかった。

 ホーユーにとってクラシエ買収は悲願。現在の売上高は409億円、「シエロ」「ビゲン」などのヘアカラーで4割のトップシェアを持っているものの、2003年の435億円をピークに売り上げは伸び悩んでいる。花王の追い上げで、販促費も増加。「ホーユーにとって多角化は急務だった。クラシエとはヘアカラーぐらいしか重複事業がないうえ、商品開発や物流、海外展開で相乗効果が見込める」と水野社長は意気込む。

 クラシエの売上高712億円を合算しても、全売上高は1100億円強。日用品業界の中堅でしかない。価格競争が激化しているなか、早急に独自色を出すことが求められている。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 大坪稚子)

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