丸紅Photo:AP/AFLO
*本稿は、週刊ダイヤモンド2025/03/29号特集2「就職人気企業ランキング2025春」を転載したものです。

就職・採用戦線は早期化している。売り手市場が強まる中、業績好調な大手企業、中でも働き方改革や若手の待遇改善を進め、早期から積極的に学生との接点を提供して人気を集めた企業はどこか。全5回の連載「就職人気企業ランキング2026卒就活【後半戦】調査」第4回は文系女子のランキング完全版を取り上げる。(調査・分析/ダイヤモンド・ヒューマンリソース 経営企画室室長 高村太朗)

*著者の苗字「高」ははしごだか。

初の首位に立った丸紅が
伊藤忠・三菱を超えたワケ

 丸紅が文系女子で初の1位となったほか、伊藤忠商事(2位)、住友商事(3位)、三井物産(4位)、三菱商事(6位)と文系女子においても総合商社が上位に並び、人気の高さを見せつけた(下表参照)。

 1位の丸紅は、女性活躍推進の新たな方針「女性活躍推進2.0」で女性の成長機会をより充実させ、意思決定に関わるポストまでのキャリアパスを太く強固なものにする「タレントパイプラインの拡張」に注力している。

 新卒・キャリア採用を合わせた女性採用比率の目標値を50%に引き上げたほか、各組織の階層別の女性数・比率の目標値を設定するなど、女性が活躍し続けられる環境づくりを加速している。また、学生と同年代の人気アーティストを起用したグループの在り姿のスローガン「できないことは、みんなでやろう。」の新広告シリーズも好評だ。

 2位の伊藤忠商事は、がんと仕事の両立支援を含めた働き方改革や健康経営への取り組みに加え、取締役会の任意諮問委員会として「女性活躍推進委員会」を設置し、女性の活躍を後押ししていることが学生に浸透しつつある。

 全役員に占める女性比率を現在の21%から2030年までに30%以上とする数値目標を定めたほか、事務職の名称を「ビジネスエキスパート(BX)職」に変更することや、既存の女子寮を統合し、新女子寮を開設することも話題となった。

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