先週末(8日)に行われた日韓のプロサッカー・オールスター戦「2009 JOMO CUP」は韓国・仁川が会場のアウェー戦にもかかわらず4-1で日本(Jリーグ選抜)が快勝した。昨年、東京・国立競技場で行われた第1回大会で日本は1-3で惨敗。そのリベンジを果たしたことになる。

 この中継(テレビ朝日系)の裏では、バレーボール女子・ワールドグランプリ大阪大会の日韓戦中継(フジテレビ系)があり、こちらも日本は3-1で勝利した。

 また、全然話題になっていないが、現在、男子バスケットボールのアジア選手権が中国で行われており(この大会で3位以内に入れば、4年に1度行われるFIBAバスケットボール世界選手権に出場できる実は重要な大会)、6日に行われた日韓戦で日本は74-95で敗れた。

 この数日で立て続けに3競技の日韓戦が行われ、日本は2勝1敗だったのである。

 3月に行われたWBCで日本は韓国と5回戦い3勝2敗。劣勢気味だったが決勝戦でしっかり勝ち、世界一になった。

 5月に行われたラグビーのアジア5ヵ国対抗では日本は韓国に80-9で圧勝。実力の違いを見せた。

 だが、昨年の北京オリンピックのメダル獲得数は日本25個(金9、銀6、銅10)に対し、韓国は31個(金13、銀10、銅8)と敗れた。

 日本と韓国の対戦成績をチェックすると、勝ったり負けたりでほぼ同レベルなのがサッカーと野球、日本が上なのはラグビーとバレーボール(アイスホッケーなども)で、劣勢なのはバスケットボールとオリンピック競技(ハンドボールなど)ということになる。

 トータルすれば日本と韓国はさまざまな競技で「いい勝負」をしているのだ。

スポーツ人口の裾野が広い日本と
底辺狭くエリート育成型の韓国

 日本と韓国は隣国であることもあって民族的に近いものがある。もちろん国民性は異なるし、過去のいきさつから大きな壁もある。が、スポーツに関しては体格、身体能力は同等、戦う上でのスタイルも似通っている。好敵手なのだ。

 とはいえ選手が育つ環境は異なる。日本は各競技団体が底辺拡大に努め、そこから自然に有力選手が育つのを待つ形だ。