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30年余りに渡ってヒットを生み出し続ける角川春樹の映画への情熱

【第17回】 2009年11月5日
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角川春樹
角川春樹(Kadokawa Haruki)
1942年生まれ。65年に角川書店入社。75年に父・源義の死去に伴い、角川書店社長に就任。翌76年に旧角川春樹事務所を設立し、映像と出版のメディアミックス戦略の先駆者として『犬神家の一族』(76)をはじめ、数々のヒット作を生み出す。また、82年に『汚れた英雄』で初監督を務めると、以降、『笑う警官』までで7作を監督。近年は『男たちの大和』などの大作映画を手がける。

 1970年代に『犬神家の一族』『人間の証明』などの映画を立て続けに企画・製作。「読んでから見るか、見てから読むか」というキャッチフレーズを打ち出し、映画と原作本を相乗効果でヒットに導くメディアミックスを展開、一躍、時の人となった角川春樹氏。その勢いは1980年代に入ると、さらに増し、『セーラー服と機関銃』や『時をかける少女』などの映画が大ヒット。主演の薬師丸ひろ子、原田知世らはトップスターとなり、角川映画も不動の地位を築いていく。

 また、1982年には『汚れた英雄』で角川氏自らが監督デビュー。監督4作目の『天と地と』は、カナダで撮影された川中島の合戦シーンのスペクタクルな映像も話題を呼び、この年の邦画NO.1ヒットを記録した。

 そんな角川氏が、メジャー映画としては『REX 恐竜物語』以来15年ぶり、単館系も含めると1997年の『時をかける少女』以来12年ぶりにメガホンを取ったのが『笑う警官』だ。その間、同氏は、逮捕、服役といった想定外の出来事にも遭遇。だが、そこで折れることなく、仮出所後の2005年には『男たちの大和/YAMATO』を製作し、見事に映画界に返り咲く。その角川氏に、久々の監督作となった『笑う警官』の裏話と、復帰作『男たちの大和』を作るまでの道のりについて振り返ってもらった。

クランクイン3週間前に“代打”で監督復帰

──まずは、『笑う警官』を映画化するまでの経緯を教えてください。

角川春樹

角川:原作は佐々木譲さんが書いた「道警シリーズ」の1作目『笑う警官』で、これは2002年に北海道警察で実際に起こった、組織ぐるみの汚職事件がベースになっています。1人の警部の問題として、道警は処理しましたが、実際は道警のキャリアも絡んでいた。何が起こっていたかというと、捜査報償費が現場に下りず、全部裏金化されていたわけです。この本が出版されると「このミステリーがすごい!」でもトップ10に入る人気となり、映画会社や監督から、映画やドラマにしたいという話が来ました。ですが、角川春樹事務所も出版社であると同時に映画会社であるので、これは製作者・角川春樹としてやろうと考えたんです。

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