「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

【6739円で、10000円支払った。お釣りは?】瞬時に計算できない人は数字に弱い“二流”。一流の“ラクすぎる考え方”の中身Photo: Adobe Stock

お釣りの計算が楽になる「すごい方法」

6739円で、10000円支払った。お釣りは?

みなさんは買い物をする時、きっとお釣りの計算に悩んでいることでしょう。なぜなら、お札で払うと、必ず繰り下がりが発生するからです。

今回のような計算だと、小銭がジャラジャラ返ってきそうなイメージはできると思いますが、その額を計算するのはめちゃくちゃ面倒ですね。

そこでオススメしたいのが本書で紹介している「ざっくりぴったり算」お釣り計算版です。

お釣りの計算は「999」「9999」から引くと計算がラク

まず「ざっくりぴったり算」とは、「数字がこわい」がなくなるためにとても役に立つ、「頭を使わないラクな計算法」のうちの1つです。

「ざっくりぴったり算」とは、まずは数字をざっくり計算して、あとからピッタリそろえるやり方です。ゴルフで言えば、いきなりドライバーでカップに入れるのではなく、まずはグリーンに近づけて、そこからパターで入れる方法です。

今回はお釣り計算をやってみましょう。

STEP1. 10,000ではなく、9,999から引く
STEP2. 後で1を足す

「どういうこと?」と思うかもしれませんので、さっそくやってみましょう。

問題:10000-6739

通常通り計算をしようとすると、面倒ですね。なぜなら繰り下がりがあるからです。

この「ざっくりぴったり算」では、この繰り下がりをゼロにします。次のSTEPを見てみてください。

STEP1:10,000ではなく、9,999から引く

10000を9999に変えてしまおう!
9999-6739=3260 繰り下がりがないのでラク

STEP2:後で1を足す
3260+1=3261

いかがでしょうか。すごくラクじゃないですか?

実はこの方法は、「繰り下がり」をなくすための方法です。9999はすべての桁が9で構成されているため、繰り下がりが発生しないのです。実際、10000だと繰り下がりがあるので計算がしづらいと感じたと思いますが、この繰り下がりがなくなったことによって、急に引き算がしやすくなったと思います。9999から引いて1を足せば、10000から引いたのと同じ結果になりますよね。

数字に強い人はこのようにして、数字に向き合う時に「自分の実感しやすい数字」に変えてから扱っていることが多いです。この目安を知っていれば、数字でものを考えるときのコツが身につき、実質「数字に強い人」になることもできます。他の計算法も一緒に学んでおくとよいでしょう。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)