第97回
「もんじゅ」失格で原子力政策の総崩れが始まった
山田厚史
原子力の平和利用が輝いて見えた20世紀後半、高速増殖原型炉「もんじゅ」はナイーブな原子物理学徒の夢を形にした、未来そのものだった。それが今…
2015.11.26
元朝日新聞編集員で、反骨のジャーナリスト山田厚史が、世界中で起こる政治・経済の森羅万象に鋭く切り込む。その独自の視点で、強者の論理の欺瞞や矛盾、市場原理の裏に潜む冷徹な打算を解き明かします。
第97回
山田厚史
原子力の平和利用が輝いて見えた20世紀後半、高速増殖原型炉「もんじゅ」はナイーブな原子物理学徒の夢を形にした、未来そのものだった。それが今…
2015.11.26
第96回
山田厚史
大手銀行が自民党への政治資金を再開するという。大手銀行にとって自民党は融資先であるがゆえに、献金は実質的な金利減免・借金棒引きと言ってよい…
2015.11.12
第95回
山田厚史
日本のビールは世界でも珍しい歪んだ構造になっているのはご存じの通り。その根底にある歪んだ税制の是正が見送りになった。一方、古来、日本で親し…
2015.10.29
第94回
山田厚史
大筋合意が伝えられたTPP交渉で、日本は何を取り、何を失ったのか。政府は自画自賛でなく、「交渉の総括」を公明正大に示すべきだ。
2015.10.15
第93回
山田厚史
フォルクスワーゲンが「偽装ソフト」をエンジンに組み込んだのは2006年ごろで、以来今日まで問題にならなかった。社内の告発は握り潰し、当局の…
2015.10.1
第92回
山田厚史
防衛予算が概算要求で5兆円を超えた。財政再建が叫ばれる中、「積極的平和主義」の安倍政権は軍事費には寛容だ。驚くのは1機200億円を超えるオ…
2015.9.10
第91回
山田厚史
新国立競技場を東京五輪が終わったらどう使うか。下村文科相の発言が憶測を呼んでいる。「ナショナルスタジアムにこだわらない。2020年以降は民…
2015.8.27
第90回
山田厚史
東芝の闇はまだ解明されていない。第三者委員会報告書は二つの点で不十分である。第一はトップの責任で、関与の記述が曖昧だ。第二は監査法人の責任…
2015.7.30
第89回
山田厚史
ギリシャ問題は首脳など政治家のレベルを超え、今や民衆の対立になった。「怠け者を救うことに税金を使うな」と叫ぶドイツ国民がメルケル首相に強硬…
2015.7.16
第88回
山田厚史
世界史を振り返ると「なぜこんな選択を」という場面はいくらでもある。ギリシャは「貧しい我々からまだ奪うのか」と納得できない。不満は論理を超え…
2015.7.2
第87回
山田厚史
米国肝煎りで進んでいたTPPの成立が、にわかに怪しくなった。米下院は関連法案の採決を7月末まで延期、大詰めに来てエンジンブレーキが掛かった…
2015.6.18
第86回
山田厚史
アベノミクスを諦めたのだろうか。安全保障法制と並び今国会の法案で、安倍政権の性格がむき出しになっているのが、労働法制の規制緩和だ。実施され…
2015.6.4
第85回
山田厚史
TPPを国民投票にかけてはどうだろう。国会決議までして交渉に臨む大問題である。一握りの外務官僚に任せず、国民に理解と判断を求めるのが民主主…
2015.5.21
第84回
山田厚史
「日本を取り戻す」「戦後レジームからの脱却」と勇ましげな言葉を使う安倍首相が、オバマ大統領の前では「希望の同盟」「不動の同盟」と歯の浮くよ…
2015.5.7
第83回
山田厚史
4月28日に開かれる日米首脳会談で、安倍首相は国賓に準ずる待遇で迎えられるという。だがその陰では国内でも日米間でも不協和音が鳴り響き、TP…
2015.4.23
第82回
山田厚史
「2年で物価上昇2%」に黄信号が灯っているが、政府・日銀が想定した金融緩和による物価上昇シナリオとは異なるインフレが、不況下の労働市場にひ…
2015.4.9
第81回
山田厚史
英国はじめEU主要国が参加を表明し、中国が主導するアジアインフラ投資銀行は、先進国の協力を得て実現する流れが決まった。日本は「慎重姿勢」を…
2015.3.26
第80回
山田厚史
中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立を呼び掛けている。世界の金融秩序「IMF・世銀体制」への挑戦というのが専門家の見立てだが、仮…
2015.3.12
第79回
山田厚史
日銀の黒田総裁と安倍首相の間にすきま風が吹いている。2月12日の経済財政諮問会議で黒田総裁は発言を求め「財政の信任が揺らげば金利急騰のリス…
2015.2.26
第78回
山田厚史
トマ・ピケティは「格差の背景に不公正な税制がある」と喝破した。この日本で不公正な税制で得しているのは誰なのか、税制に目を向けようと専門家が…
2015.2.12