2010年のプロ野球ペナントレースが始まった。
今季はパ・リーグ3チーム、セ・リーグ2チームの監督が代わった。新任は東北楽天(昨年のパ3位)=ブラウン、千葉ロッテ(パ5位)=西村徳文、オリックス(パ6位)=岡田彰布、広島(セ5位)=野村謙二郎、横浜(セ6位)=尾花高夫の各監督である。
東北楽天は73歳だった野村克也監督が勇退し47歳のブラウン監督が就任。そのブラウンが務めていた広島の監督に43歳の野村謙二郎氏が就任するといった若返りがあったため、全監督の平均年齢は昨年の54・6歳から51・5歳になった。
新外国人もトレードも少ない
「変わった感」の無さ
だが、各球団を見渡してみると今ひとつフレッシュな話題がない。確かに新人には楽しみな素材がいる。注目の150キロ左腕・雄星(埼玉西武)は開幕1軍こそ逃したが、プロの体力がついてくれば目の覚めるような剛球を見せてくれるだろう。
巨人のドラフト1位・長野久義は“ジャイアンツ愛”で2年間プロ入りを先延ばししたため25歳になっているが、素材は間違いなく一級品。レギュラークラスの活躍をするはずだ。
とはいえ所詮は新人。チームのムードを変えるほどの存在感を示すことは期待できない。また、外国人も大物といえるのはWBC韓国チームの4番を務めた金泰均(千葉ロッテ)くらいで、他は開幕してみないと活躍するかどうか判らない面々だ。
昨オフはトレードも少なかった。MLBからの復帰やFA移籍、昨年所属した球団から戦力外になりテストなどで他の球団に移った選手はいるものの、トレードによる移籍はわずか15人に過ぎない。
数年前は30人前後、1球団につき2人から3人はトレードによる移動があった。ところが今年、積極的にトレードを行ったのは横浜と北海道日本ハムぐらいで阪神・中日・東京ヤクルト・広島、楽天、ソフトバンクの6球団は今のところゼロなのだ(開幕後のトレードはあるかもしれないが)。