ワンプレゼン=ワンテーマが基本

 さて、3分で終わらせるには当然、内容が簡潔でなければならないわけだが、まず重要となるのがプレゼンに使う資料の中身だ。「社内プレゼンは資料(スライド)で9割決まる」が前田さんの考え。資料づくりの秘訣を一言でいうと「シンプル&ロジカル」。10秒で読み解けるシンプルなスライドと、そのスライド5~9枚で構成された誰もが納得するロジックで組み立てるという、資料づくりのポイントを紹介しよう。

【図1】社内プレゼン資料のイメージ

 社内プレゼン資料は、「表紙」「ブリッジ・スライド(次への話題への架け橋)」「本編スライド」「アペンディックス(別添資料の意味)」の4つのパーツで構成する。すべての案件がこのパターンで対応可能だ【図1】

 なかでも、最も重要な本編スライドは「現状報告(課題とその原因)」と「提案(解決策とその効果)」の2つのパーツに分けられる。現状報告では、「どんな課題があるか?」を明らかにしたうえで、「その課題が生じる原因は何か?」を提示。それを踏まえて提案では、「その原因を解消する解決策」とともに、「解決策を実施したときの効果予測」を示す。

 そして最後に、提案内容の概要を1枚にまとめた「概要スライド」(必ずコストとスケジュールを押さえる)を加え、計5~9枚で説得力ある説明ができるように知恵を絞るわけだ。

「この枚数にまとめるためには、『ワンプレゼン=ワンテーマ』が基本です。あれもこれもと欲張らず、小分けにして一つずつ着実に決裁を積み上げることを心がけてください。それがわかりやすいプレゼンを行なう第一歩です」