インド人もびっくり!スズキが躍進する新興国の日本車事情インドで発売されているスイフトセダンの「ディザイア」 Photo:SUZUKI

新車販売台数が2ケタの大幅プラス
超有望市場インドで躍進するスズキ

 世界の新興国の中で、最も有望といわれる自動車市場のひとつがインド。ここで販売シェアを伸ばそうと、各社の競争は激化している。日本の主要3メーカーの8月のインド新車販売の結果と、各社の現地における取り組みを紹介しよう。

 インドは7月1日から、物品・サービス税(GST)を導入した。このインド全土統一の新税の導入で、これまで州ごとに課税してきた複雑な間接税が廃止された。クルマにかかるGSTの税率は、基本的に28%。従来の間接税は、SUVや大型車の税率が50%を超えていたため、GST導入による減税効果を追い風に、新車販売が伸びている。

 インド乗用車市場でトップシェアを誇るのが、スズキの子会社、マルチ・スズキ。8月の新車販売台数は15万2000台で、前年同月比は26.7%増と、2桁の大幅なプラスとなった。

 車種別では、主力のAセグメント(コンパクト)車が80%近くを占める。アルト(排気量は800㏄)をはじめ、ワゴンR、セレリオ、スイフト、リッツ、ディザイア、バレーノ、シアズなど、合計で11万5896台を販売。前年同月比は28.4%増と、牽引役を果たしている。

 SUVやMPVなどのユーティリティビークルも好調だ。エルティガ、Sクロス、ヴィターラ・ブレッツァなどが合計で、2万1442台を販売。前年同月に対して27.6%増と、Aセグメント車の伸び率に迫る勢いを見せた。