30代後半~40代といえば、仕事の上で最も脂が乗っている年代。そんなタイミングで、あえて転職に踏み切る人が増えている。以前は、年齢を重ねるにつれ、転職の難度が増すケースも多かったが、現在の30代後半以上のビジネスパーソンは、どのような転職意向を持つのか。また、従来転職の多い20代~30代前半と比べて、転職理由や悩みはどう異なるのか――。アンケートを基に、専門家に分析してもらった。

 多くのビジネスパーソンにとって、今や「転職」という選択肢は、身近なものになっている。それでも、転職が人生の重大なイベントであることに変わりはなく、そこには当然、さまざまな葛藤がつきまとうだろう。特に30代後半や、それ以上の年代ともなるとなおさらだ。

 そこで、ダイヤモンド・オンラインの会員である35歳以上・年収500万円以上の読者をターゲットとして、「35歳以上の転職意向」に関するアンケート調査を実施。「転職の理由」や「転職活動の際にどんな不安を感じたか」といった質問を投げかけることで、35歳以上で転職した人、もしくは転職を希望している人のリアルな意見、悩みなどを抽出することを試みた。

森本千賀子(もりもと・ちかこ)morich代表取締役。1993年、リクルート人材センター(現リクルートキャリア)に入社。転職エージェントとして、幅広い企業に対する人材戦略コンサルティング、採用支援サポートを手がけ、主に経営幹部・管理職クラスを求めるさまざまな企業ニーズに応じて人材コーディネートに携わる。累計売上実績は歴代トップ。入社1年目にして営業成績1位、全社MVPを受賞するなど、非凡な才覚を発揮。2017年に独立し、morich代表取締役に就任。

 ここからは、665名から得られたアンケート回答の集計結果を紹介。さらに、アンケートの内容から読み取れることについて、カリスマ転職エージェントとして名を馳せるmorich代表取締役の森本千賀子氏に分析と解説をお願いした。アンケートの質問項目に沿って、順に紹介していこう。