「白い羊」を
楽しませてはならない
(2)「白い羊」を楽しませない
『「首尾一貫感覚」で心を強くする』(小学館新書)、舟木彩乃著、221ページ。白い羊集団は、厄介者である「黒い羊」を制裁するのは“正義”だと思っていて、“イジメ”の自覚がないというケースがあります。そういうとき、白い羊集団は罪悪感を抱いていません。さらに、集団から逸脱している「黒い羊」に対する“道徳的攻撃行動”は、脳に快感を生じさせるともいわれています。
だとしたら、「黒い羊」が感情的に反応すればするほど彼らを喜ばせることになるため、見かけ上だけでも淡々とした態度でいましょう。その上で、自分は彼らにとって脅威ではないことを態度で示し、彼らに対して敬意を持てる部分は言語化するなどして、自分は「公平・公正」な立場でいることを心がけます。
(3)特定の人に具体的な援助を求める
自分が「黒い羊」になっているときは、周りの特定の人に援助を求めることも必要です。しかし、援助を求めるときに注意しなければならないことがあります。
それは、明らかに援助を必要としている人がいながら、その場に多くの人がいても見殺しにされてしまう「傍観者効果」です。これが起こるのは、自分が助けなくても誰かが助けるという“責任の分散”、援助に失敗して恥をかきたくないという“集団抑制”などが原因です。
これらを防ぐためにも、“特定の人”にどのような援助が必要であるのかを、具体的に伝えることが必要です。
◇
Aさんのように集団から逸脱する者に対して制裁を加えることを好む人は一定数おり、彼らは「黒い羊」を見つけてつるし上げようとします。
黒い羊効果によって結束力が高まった白い羊集団ですが、その団結は非常にもろく、結果的に集団の利得を下げる結果になるといわれています。自分が「黒い羊」のときも、「白い羊集団」にいるときも、自分を見失わないでいたいものです。
※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため個人名は全て仮名とし、人物像や状況の変更などを施しています。



