いじめ後遺症で退職を繰り返す40代「引きこもり未満」のSOS
学校時代の「いじめ後遺症」に今でも苛まれ、仕事が長続きしない――。引きこりとまではいかないけれど、社会に適合できない「引きこもり未満」の人たちが増えている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「いじめ後遺症」に苛まれ
退職を繰り返す40歳代男性の苦悩

 学校時代の「いじめ後遺症」に今でも苛まれ、仕事が長続きしない。トラウマが業務中に再生されてしまい、すぐには回復できずに、やむなく退職を繰り返す――。

 そんな働きづらさに苦しみながら、ずっと親と同居しているという40歳代の男性Aさんに会った。

 なぜ、こういう状況に陥ったのか。そのきっかけは大学3年のとき、就活に入るためのガイダンスに集められ、指導担当の教員から「金食い虫になるなよ」と言われたことだ。

 Aさんはふと、中学時代に「人が怖くて」学校を休みがちになり、親に連れられて精神科クリニックに通うようになったことを思い出した。

「想定していない経費だったので、不要なお金を親に使わせてしまった。自分は金食い虫だったのではないか……」

 Aさんは、教員の一言に全否定されたような気持ちになり、以来、まったく就活ができなくなった。大学に通学していたときも、流されるような感じで目的が持てず、何をすればいいのか、皆目見当がつかなかった。

 Aさんは大学を卒業後、スーパーでアルバイトをしていたが、20歳代前半のとき、店が閉鎖になった。そのため、障害年金を申請して、実家で生活を続けている。就労継続支援A型作業所にも何度も就いたものの、1年と続かなかった。

 こうして働けなくなってしまったのは、小学1年生のときからの仲間外れや「激しい」いじめ体験にあったのではないかと、Aさんは振り返る。

 Aさんは体が大きかったこともあり、休み時間や掃除の時間、クラスメイトから「おんぶしろ」などとしつこく要求され、何度も馬乗り状態にさせられた。気づいたときにはそのような関係性ができていて、助けてくれるクラスメイトもいなかった。