第1回CareerSelectAbility®賞
受賞企業訪問
「人財輩出性」「本業主観正義性」「収益性」という三つの要件について各企業を詳細に審査し、
社員や役員のインタビューなどを経て選出された受賞4企業を紹介する。
オイシックス・ラ・大地
主観正義性が浸透。
若手社員を意図的に「修羅場」で鍛える
HR本部
北村 峻 本部長
安全性に配慮した食品・食材の宅配サービスの草分け的な存在である「オイシックス・ラ・大地」。消費者側・生産者側に対する強い主観正義は、創業当初からぶれることなく、商品・サービスに反映されている。社員インタビューでは「安全な野菜を届けたい」「生産者にもっと喜んでほしい」といった声が多数あり、「社員一人一人に主観正義性が浸透している」と審査員は高く評価した。また「人は皆、必ず成長する」という社長のポリシーの下、主に若手社員に対して「自分の実力よりも高い難易度の仕事を任せ、支援する」「抜てき人事を実施する」など、意図的に“修羅場”を経験させ、社員がたくましく育つ環境を整えていることも評価された。
同社HR本部の北村峻 本部長は、こう語る。
「社員一人一人が『食に関する社会課題をビジネスの手法で解決する』という企業理念を理解し、顧客の食卓を意識しながら仕事をしています。生産者と一緒になって、お客さまに本当にいいものを届けたいという思いで働いているため、社会が良くなる=会社の成長、という図式の中で仕事ができるのが強みです。人材育成に関しては、若手社員にストレッチした目標を与えることで、非連続的な成長を促してきたという伝統があります」。入社1年目に社長直下のプロジェクトリーダーを任せたり、30代前半の社員を執行役員に選出したり、“修羅場”体験をすることで、任された案件全体が自分事になり、当事者意識が圧倒的に高くなって、視野の広さも醸成される。「当社の強さの源泉は、社員の成長力。今回はそれが客観的に評価され、自分たちの強さに気付く良い機会になりました」と北村本部長は今回の受賞を喜ぶ。