世界1400件以上の最先端事例を活用し、
日本にしかできないDXを実現させる
日本企業がAIの時代を生き抜くために(後編)

DXの実現へと一気通貫で導く
「アナリティクス&AIトランスフォーメーション」

 前編で解説した通り、アナリティクスとAIの導入を成功させるには、以下の6つの要諦がある。

01.経営判断から始める
02.トライアル&エラーを許容する組織文化を醸成する
03.現場の直感とデータによる意思決定の融合を促進する
04.データの信頼性を担保する
05.本格導入前にデモにより価値を展観する
06.検討開始時からリスクヘッジ方針を検討する

 これらの要諦を全てカバーし、アナリティクス&AI活用を成功に導くべくPwCが構築したソリューションが、「アナリティクス&AIトランスフォーメーション」である。同ソリューションは図表1で示したアナリティクス&AIを導入する際に発生する課題も網羅しており、「データ活用をどう推進していけばいいのか分からない」という初歩的な要求から、「データをてこにした新事業を開発したい」といった先駆的なニーズにまで対応することができる。

■図表2│「アナリティクス & AIトランスフォーメーション」の概要

 アナリティクス&AIトランスフォーメーションでは、データ活用のための「評価」(Assess)、「設計と構築」(Design & Build)、「拡張と持続」(Scale & Sustain)を一気通貫で支援し、DXの実現へと導く。

 PwCでは、当該企業でAI活用推進組織が立ち上げられた段階やCDOが新たに就任した段階で、アナリティクス&AIトランスフォーメーションに基づく支援に入ることが多いという。

 一般的な流れは、次の通りだ。

 まず「評価」フェーズでは、米カーネギーメロン大学とPwCが共同開発した「成熟度診断フレームワーク」などを用いて、「ビジネス意思決定とアナリティクス」「データと情報」「技術とインフラ」「組織とガバナンス」「プロセスと統合」「文化と人材」の6つの要素を評価。現状と目指す姿の妥当性やギャップを見極めた上で、そのギャップを埋めるためのアクションを施策に落とし込み、ロードマップを策定する。

 施策やロードマップについて経営層の承認を得たら、次は「設計と構築」フェーズへと進む。ここでは、トライアル&エラー方式でユースケース(アナリティクスおよびAI活用による業務高度化・効率化要件)の具体化により効果を発揮しつつ、ロードマップに則る新たなデジタル組織の設立、ガバナンス体制の確立、推進に要する人財調達、チェンジマネジメントの実行など、前述の6つの要素を継続的に伸長させていく仕組みを構築していく。

 そして、「設計と構築」フェーズで構築したAI活用推進の仕組みを発展させていく「拡張と持続」フェーズへと続き、高度なユースケースの具体化に向けたデータ基盤・分析ツールの整備、ガバナンス機能の運用、高度分析人材の育成など、アナリティクス&AIの活用効果を持続的に拡充していく。

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