第1回:2021年春、新学部を開設。なぜ今、データサイエンスなのか?

2022年に開校150周年を迎える立正大学は、来春新学部としてデータサイエンス学部を開設する(認可申請中)。なぜ今、データサイエンスなのか。新学部設置の背景とその教育の内容を3回シリーズで紹介する。第1回は吉川洋学長に、設置の狙いと意気込みを聞いた。

第1回:2021年春、新学部を開設。なぜ今、データサイエンスなのか? 立正大学
吉川 洋学長
1951年東京都生まれ。東京大学卒業、米国イェール大学大学院経済学研究科博士課程修了(Ph.D.)。ニューヨーク州立大学助教授、東京大学大学院教授などを経て、2016年立正大学教授、東京大学名誉教授に就任。19年より現職。専攻はマクロ経済理論・ケインズ経済学・日本経済。内閣府経済財政諮問会議議員、財務省財政制度等審議会会長を歴任。財務省財務総合政策研究所名誉所長。10年紫綬褒章受章。

 今、GAFA(ガーファ※)と呼ばれるインターネットプラットフォーマー企業が世界経済を席巻している。ビジネスモデルは、ネット上で行き交う情報をビッグデータとして収集、最先端のデータサイエンスで解析し、人間社会のさまざまな要求に応えようとするものだ。

 「現在進行中の“産業革命”の中核を担っているのは、膨大なデジタルデータの蓄積を用いた価値創造です。応用の範囲は非常に広く、今後の人間の経済社会活動においてデータサイエンスを抜きに考えることは不可能。ところが日本では、ビッグデータを実務に応用できる人材が極度に不足しています。それが新学部設置の大きな理由です」と吉川洋学長は語る。

 2021年に開設予定のデータサイエンス学部は、自然豊かで広大な熊谷キャンパス(埼玉県熊谷市)を拠点に、定員240人規模を予定している。

※「GAFA」……Google、Amazon、Facebook、Appleの4社のこと

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