外部の企業や組織と
連携しつつ教育を展開
同学部ではまず、データサイエンスの基礎となる「数学、AI、プログラミング、情報科学」を専門基礎として学び、その後データサイエンティストとして必要な「統計学、データベース、より高度なプログラミング、機械学習、テキストマイニング、社会調査」などをデータサイエンス基礎科目・発展科目として身に付ける。
その上で「ビジネス」「観光」「社会」「スポーツ」などの応用分野での実践を学び、「データサイエンス×価値創造」に貢献する人材を育成する。
「具体的には、研究実績のある教員による指導と、実際にデータを用いたビジネスモデルを展開している企業や組織と連携し、インターンシップやフィールドワークを通して、課題の発見と、それに対する解決策を学生が主体的に提案していくという形を取ります」(北村教授)
想定される進路先は広範に及ぶ。例えばビジネスの場面では、ネットワーク・システムの情報処理や管理に限らず、さまざまな応用分野への人材が必要とされている。自治体などでは政策立案から統計調査まで、データの利用が拡大しており、こちらの需要も高い。観光業界でもホテルから飲食までデータを用いた産業が次々と誕生し、スポーツでは、プロスポーツからアマチュアスポーツまで関われる分野は数多くある。
政府は今、各大学に対して、学部を問わず大学全体でのデータサイエンス教育を求めている。立正大学では、データサイエンス学部の開設と同時に、全学機関として「データサイエンスセンター(仮称)」を設置する。同学部の研究者と、既存8学部でデータサイエンスを活用する研究者が、共同で研究・教育を行う拠点になる予定だ。
また日々進歩するデータサイエンスの知識を補完するため、卒業生ネットワークを築き、教育内容をダイナミックに変更していく仕組みも計画している。「社会が求めるデータサイエンスの基礎知識と実践力を身に付ければ、大きなアドバンテージになる。卒業生がさまざまな分野で活躍することを期待しています」と、北村教授は新学部の未来を見据える。