──今年5月に、 DoubleClick の新たな配信プラットフォームとなる 「DoubleClick Digital Marketing」 が米国で発表されました。これまでと何が変わろうとしているのでしょうか?
村松 DoubleClick がこれまでにリリースしたすべてのテクノロジーを統合して、包括的かつ利便性の高いソリューションに進化させるのが狙いです。
まず既存のオンライン広告総合管理ツール「DoubleClick for Advertisers」(DFA) を 「DoubleClick Digital Marketing Manager」 という新名称に改め、そこに検索広告入札システムの 「DoubleClick Search」、 ディスプレイ広告入札システムの 「DoubleClick Bid Manager」(旧 「Invite Media」 )など、 DoubleClick のあらゆるプラットフォームを一体化します。
これにより、従来はそれぞれのプラットフォームで別々に行う必要があった検索広告やバナー広告、リッチメディア広告、モバイル広告などの運用が、 DoubleClick Digital Marketing で一元管理できるようになります。また、それぞれの媒体や広告ネットワークごとの効果も横断的に測定できるようになるので、広告形式や媒体ごとの反応をより緻密に比較検討することも可能となります。
神田 日本ではいつ、それらのサービスを利用できるようになるのでしょうか?
村松 現在、日本では DFA を提供していますが、まず年末から来年にかけて DoubleClick Search と DoubleClick Bid Manager をリリースしてサービスを拡充させた上で、その次に DoubleClick Digital Marketing を本格的に立ち上げたいと考えています。
神田 複数の広告の形式や広告ネットワークの効果が、一つのプラットフォームで確認できるというのは非常に画期的ですね。しかも、あらゆる形式での広告出稿が一元管理できるというのですから、運用の実作業もかなり省力化されるのではないでしょうか。
村松 これまでは広告の形式ごとにいくつものシステムをばらばらに運用していたわけですから、少なくとも労力は半分以下になるのではないかと思います。それにより、これまで運用やリポートに割かれていた時間の多くを、マーケティングアイデアやクリエイティブなど、本来行うべき作業に当てることが可能となります。
最先端のテクノロジーを基に効率的なサービスを構築することで、ユーザーである広告主や広告代理店、マーケッターの方々が、より多くの時間を生産的な仕事に費やしていただけるようにすることも、私たちの願いなのです。