クロージングのキーノートに登壇した宮坂学氏(ヤフージャパンCEO)も、スマートフォン戦略が同社の最優先課題であると強調。「スマホを征す者がインターネットを征す」と語った。経営戦略として「bakusoku(爆速)」を掲げる宮坂氏は、大胆な権限委譲を行うことで、マーケティング領域でも“脱皮”を目指し、同社では現在さまざまなプロジェクトが進行しているという。
新しいデバイスに対応しさえすれば、“脱皮”を果たせるわけではない。
ユニリーバ
バブス・ランガーヤ氏
Vice President, Global Media Innovation
Photo:gingaliter
バブス・ランガーヤ氏
Vice President, Global Media Innovation
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ユニリーバによるキーノートでは、「マーケティングの再定義」という言葉で、その本質が語られていたように思う。
同社のバブス・ランガイヤ氏(Vice President,Global Media Innovation)は、「Dove」「Axe」「Ben&Jerry's」といった自社ブランドの施策事例を挙げつつ、メディアの効率性を高め、参加型コミュニティを形成することで、「オーセンティックなエンゲージメント(本物のつながり)を、生活者とのあいだに築くシーズンが来ている」と語った。
同社はデジタルを活用することで、年300万ドルのマーケティング予算の節減を果たしたそうだが、「利益を上げることだけがマーケティングの目的ではない」とランガイヤ氏は述べる。LinkdIn社のアンケートにおいて、ユニリーバはGoogle、Apple、Microsoft、Facebookと並んで「もっとも働きたい会社」にランクインしたという。共感性の高いブランドになることがゴールなのだろう。