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デジタル&マーケティング

企業は本質的な解決策を見出せるか。
マーケティングはドラスティックに
再定義されている

「アドテック東京 2012」からのメッセージを検証

河尻亨一 [元「広告批評」編集長/銀河ライター主宰/東北芸工大客員教授]
2012年11月14日
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 クロージングのキーノートに登壇した宮坂学氏(ヤフージャパンCEO)も、スマートフォン戦略が同社の最優先課題であると強調。「スマホを征す者がインターネットを征す」と語った。経営戦略として「bakusoku(爆速)」を掲げる宮坂氏は、大胆な権限委譲を行うことで、マーケティング領域でも“脱皮”を目指し、同社では現在さまざまなプロジェクトが進行しているという。

 新しいデバイスに対応しさえすれば、“脱皮”を果たせるわけではない。

ユニリーバ
バブス・ランガーヤ氏
Vice President, Global Media Innovation
Photo:gingaliter

 ユニリーバによるキーノートでは、「マーケティングの再定義」という言葉で、その本質が語られていたように思う。

 同社のバブス・ランガイヤ氏(Vice President,Global Media Innovation)は、「Dove」「Axe」「Ben&Jerry's」といった自社ブランドの施策事例を挙げつつ、メディアの効率性を高め、参加型コミュニティを形成することで、「オーセンティックなエンゲージメント(本物のつながり)を、生活者とのあいだに築くシーズンが来ている」と語った。

 同社はデジタルを活用することで、年300万ドルのマーケティング予算の節減を果たしたそうだが、「利益を上げることだけがマーケティングの目的ではない」とランガイヤ氏は述べる。LinkdIn社のアンケートにおいて、ユニリーバはGoogle、Apple、Microsoft、Facebookと並んで「もっとも働きたい会社」にランクインしたという。共感性の高いブランドになることがゴールなのだろう。

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河尻亨一
[元「広告批評」編集長/銀河ライター主宰/東北芸工大客員教授]

1974年、大阪市生まれ。99年、早稲田大学政治経済学部卒業。お茶の水美術学院講師を経て、2000年より雑誌「広告批評」(マドラ出版)に在籍。08年、編集長就任。10年、同社退職後、雑誌・書籍・ウェブサイトの編集、企業の戦略立案およびPRコンテンツやイベントの企画・制作を手掛けるほか、講演活動なども行っている。

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