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【対談】中古住宅市場の活性化に向けて―― 米国に学ぶスピーディで公正な不動産取引

■SPECIAL TALK―― 
井端 純一 オウチーノ代表取締役社長
ジェイスン渡部 全米リアルター協会日本大使

【対談】中古住宅市場の活性化に向けて――
米国に学ぶスピーディで公正な不動産取引

著者・コラム紹介
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井端 住み継いでいくのですね。

渡部 日本でも今後、中古住宅やリフォームの市場規模が拡大していくと思います。そのときにMLSのようなシステムが検討されると思います。少なくとも米国は、この40年でそうした判断をし、それは正しい道であったと自負しています。

不動産の世界でも
グローバル化が進行

井端 米国の住宅価格の平均はどれくらいですか。

渡部 18万7000ドル、今のレートだと約1500万円ですね。その一方で高級住宅地では、億単位の家もザラにあります。

井端 住宅価格は年収の何倍まで、といった概念はありますか。

渡部 住宅ローンの年間返済額は、年収(額面)の25~28%以内でないと組めません。信用面でいえば、借り手は同じ職種に2年以上付いているかが問われるだけで、担保はすべて建物価値です。

井端 渡部さんの本拠地であるシアトルには世界的な企業が集まり、平均所得も高い。その一方で全米では格差が拡大し、経済も非常に厳しい状況にあります。そうした中で、米国不動産市場は、今後どのように推移していくのでしょうか。

渡部 もはやグローバル化は誰にも止めることができません。この流れに乗って、いかにリーダーシップを取り、経済や社会文化につなげていくかが政治や民間企業の知恵の見せどころだと思います。私が所属する全米リアルター協会は110万人以上の会員を擁し、米国の不動産市場を活性化する手立てを考え続けています。不動産も、今や米国だけで宣伝して、売っているわけではありません。

井端 この先は、日本と米国、オーストラリアなど環太平洋で不動産マーケットをグローバル化していくと、世界経済の新たな起爆剤になるかもしれません。

渡部 面白いですね。不動産は動かせない財だから、各国がしっかりと使用規制を定めておけばいい。例えば今、日本の森林が中国人に買われていることが問題になっていますが、国と不動産業界とが一体となって、厳密な使用規制を設けておけばいいだけのことです。森林や物件をどこの国の人が買おうと、日本にお金が移動するだけだと考えるべきです。

井端 なるほど、確かにそうですね。本日は興味深い話を、ありがとうございました。
 

「極上中古」選び方完全ガイド2013 表紙画像
この記事が収録されている「週刊ダイヤモンド」別冊 2012年12月22日号 『中古マンション・戸建て 「極上中古」選び方完全ガイド2013』の詳しい内容はこちらからご覧いただけます。

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