首都圏・難関校1位は、東京都港区にある男子校、芝中学校・芝高等学校だ。293人の卒業生のうち、21年度入学入試の合格大学は、東京大学に12人、京都大学に4人、早稲田大学と慶應義塾大学に106人ずつとなっており、かなりの確率で難関大学に合格していることが分かる。

 2位は、東京都世田谷区にある女子校、鷗友学園女子中学高等学校だ。同校は「女子新御三家」と呼ばれ、近年人気が高まっている。

 7位は東京都世田谷区にある男子校、駒場東邦中学校・高等学校だ。冒頭で触れたように、入学時偏差値が高くなるほどレバレッジ度は下がる傾向にある。それにもかかわらず、なぜ、入学時偏差値が65で最難関校の一角である同校が上位に入ったのだろうか。

 実は、「算数の入学試験における、出題傾向が影響している」(森上教育研究所の森上展安代表)ことが一因だ。同校の算数の入試問題は図形からの出題が多い傾向にあり、小学5年生から対策しても手が届かないケースも多いという。

 その結果、「生徒の難関大学合格を実現させる指導力はあるにもかかわらず、麻布や開成に比べると倍率は控えめ」(同)という、“レバレッジ”が利きやすい現象が起きていると考えられる。

 このほかにも、隠れたお得な学校がずらり。知名度や入学時偏差値の高さにとらわれず、わが子に合った学校を探してほしい。

【表の見方】
●中高一貫校の6年前の入学者の実績である卒業時偏差値と、現在の入学時偏差値を差し引きすることで、入学後に学力が伸びる可能性が高く、かつ現在も入学難易度がインフレしていない「学力伸長度」を求め、エリア別にランキングした。
●入学時偏差値が高い学校ほど「学力伸長度」がマイナスの結果になるため(例えば、仮に全員が東京大学に合格したとしても入学時偏差値を下回る学校もある)、入学時偏差値60以上の難関校、50以上60未満の上位校、50未満の中堅校に分けてそれぞれランキングした。
●「入学時偏差値」
日能研の中学入学偏差値を使用。合格可能性80%を目安としている。日程や方式により複数の偏差値がある場合、最も低い偏差値データを採用した。データがない学校は掲載していない。
●「卒業時偏差値」
難易度は、駿台予備学校の「第2回駿台atama+共通テスト模試」(A判定ライン・合格可能性80%)の全データから2部・夜間主コース、私立大学共通テスト利用入試を除いた難易度の平均を学部平均難易度とし、その平均値を各大学の平均難易度とした。ただし、共通テスト利用入試のみの私立大学は共通テスト利用入試のデータを使用した。高校からの合格者数と大学の平均難易度の加重平均から「卒業時偏差値」を算出した。計算式は以下の通り。
卒業時偏差値=(A大学合格者数×A大学難易度+B大学合格者数×B大学難易度+…)÷(A大学合格者数+B大学合格者数+…)
駿台予備学校、日能研は基データの提供のみで、データの加工はダイヤモンド編集部。
●「学力伸長度」
中高6年間での実績と現在の入学時の難易度を加味したもので、計算式は次の通り。
学力伸長度=「卒業時偏差値(2021年度)」-「中学入学時偏差値(15年度)」-(「中学入学時偏差値(21年度)」-「中学入学時偏差値(15年度)」)=「卒業時偏差値(21年度)」-「中学入学時偏差値(21年度)」
順位は小数第2位以下を加味している。
●大学合格者データ
高校別大学合格者は大学通信調べ。大学合格者数は、大学発表と高校への調査による判明分。大学の公表値には、内部合格者や推薦などの人数を含んでいないことがある。高校調査数は、既卒生など一部不明のことがある。未集計や非公表の学校や判明した大学合格者数が卒業生数よりも少ない学校は掲載していない。
※「その他名門国立大学」には次の大学を選定。北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学、一橋大学、東京外国語大学、お茶の水女子大学、横浜国立大学、筑波大学、神戸大学。「早慶上理」は早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学。「GMARCH」は学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学。「関関同立」は関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
協力/大学通信

Key Visual:SHIKI DESIGN OFFICE, Graphic:Diamond Graphic

【訂正】記事初出時より以下の通り訂正します。
11段落目:21年度の合格大学は→21年度入学入試の合格大学は
(2022年3月18日16:59 ダイヤモンド編集部)
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