米国がシリア政府への関与を長年拒否している上、トルコとシリアを襲った大地震で壊滅的な被害に見舞われた地域に入ることが難しいため、シリア国内の被災者が救援を受けられないのではないかとの懸念が高まっている。慌ただしい復旧作業や崩壊してがれきと化した建物の様子が7日に映像で明らかになると、バイデン政権は北大西洋条約機構(NATO)の加盟国であるトルコの政府に支援を約束するとともに、シリアの人道支援組織との協力を明言した。トルコで救援活動が始まる一方でシリアの被災者支援には課題があることから、人道支援団体は国連に迅速な仲介を求めている。シリアの被災者のうち少なくとも半数は、10年以上にわたる内戦で避難民となっている。
シリアの孤立、地震救援の妨げに
米国はアサド政権と直接交渉せず、トルコとの唯一の公式経路はがれきで封鎖
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