半導体メーカーが最新のハイテク技術を巡る熱狂に沸いている。最小限の指示で文章を生成する注目の人工知能(AI)ツールは大量の演算能力を必要としており、半導体業界にとっては新たな成長の活路として期待が高まる。アナリストの試算では、この新技術が広く浸透すれば、年間売上高が数百億ドル押し上げられる可能性がある。米新興オープンAIが昨年終盤に対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を公開して以降、この「生成AI」が旋風を巻き起こしている。時に誤った情報を提供するものの、非常に自然な文章でユーザーの心をわしづかみにしており、マイクロソフトなどの投資家からマネーが殺到している。米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は22日、11-1月期の決算発表で、AI技術が転換点に達したとの認識を表明。「生成AIの多才さと優れた能力を目の当たりにし、世界の企業がAI戦略の策定・実行が急務だと考えるようになった」と述べた。