転職活動を始める前に
異動先で「信頼残高」を増やそう

 異動した当初は周囲の様子をしっかり見ましょう。ただし観察しているだけではダメで、業務内容やローカルルールを理解しながら自分の「信頼残高」を積み上げていく必要があります。

 信頼残高とは、周囲の人たちが持つ自分に対する信頼感を貯金にたとえたもの。転職の場合、周りは知らない人ばかりになるので信頼残高ゼロからのスタートになります。

 異動の場合は同じ社内なのでゼロにはなりませんが、前の職場よりは下がるので、自分の判断や行動によって周囲の人たちの信頼残高を増やしていく取り組みが大切です。

 もちろん単に周囲の環境に自分を合わせるだけではダメです。信頼残高を増やし、意思や意見が認められやすくなったところで自分が渦の中心となり、パフォーマンスを最大限発揮していくのです。

 以上のような異動先に適応する取り組みを行った上で、それでも合わないと思ったら転職を選択肢に入れてもよいと思います。

 異動先へ適応する努力は、結果として転職活動に説得力を与えます。

 もし単に「異動先が嫌だから」といった理由で面接に臨んだら、「この人はすぐ辞める人かもしれない」と判断される可能性が高く、なかなか厳しい転職活動になると思います。採用してくれるのはどんどん人が辞めていく、定着率の低い会社くらいかもしれません。

 しかし「こんな取り組みをしたが、やはり合わなかった」と環境を自分で整えようと努力したさまざまな事実を説明できれば、採用する会社の評価はまったく異なってきます。

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見落とされがちな異動のメリットとは?

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