部下を叱る上司写真はイメージです Photo:PIXTA

挨拶ができない、目標未達でも平気……。入社3年経っても「ビジネスの基本動作」が身についていない若手社員に悩んでいませんか? パワハラを恐れて上司が叱ることを放棄した結果、職場の「ぬるま湯化」が進み、口先だけの若手が量産されています。では、早期離職を防ぎつつ、彼らを一人前に育てるにはどうすればいいのでしょうか? 本記事では、部下指導に悩むマネジメント層に向けて、若手を覚醒させる「正しい怒り方」と1on1の秘訣を公開します。(クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)

入社3年で習得すべき
「基本動作」ができない若手

 営業なのに目標数値に対する執着心が薄く「何がなんでも達成する!」という意欲が感じられない。サービス業なのに笑顔であいさつができず、言葉遣いが軽すぎたり敬語が適切でなかったりする。編集者なのにこれから会う相手の著作に目を通さず、信頼を損ねているが自覚がない――。

 あいさつやマナー、仕事に取り組む姿勢などビジネスの基本動作は本来、少なくとも入社3年以内には上司や先輩から指導を受け、矯正されていくものです。

 ところが、なぜか最近は基本動作を身に付けないまま20代中盤から後半になってしまった若手が少なくない――。そんな悩みを聞くことがあります。

 思い当たる理由はあります。コロナ禍の特殊な環境で指導される機会がなかった。パワーハラスメントへの過度な懸念から、上司が部下を厳しく指導できなくなった。簡単に転職していくので教えても割に合わないから教育しない等々。

 しかし、基本動作を欠いた部下を放置してよいわけがありません。

 部下を育てチームの業績を向上させるのが上司の役割です。そもそも基本動作ができないのは個人の資質というより、ビジネスパーソンとして鍛えられる機会がなかったためと捉えるべきでしょう。

 では、上司はどうやって「基本すらできない部下」を指導していけばよいのでしょうか。本稿では、若手に基本を「体」で理解させる重要性、ぬるま湯に使った若手の性根を叩き直す1on1の秘訣について解説します。