ナチスのユダヤ教徒大虐殺が
「同情」を集めイスラエル建国につながった
状況を大きく変えたのは第2次大
世界中から集まるユダヤ教徒への同情が、オスマン帝国崩壊後は委任統治領になっていたパレスチナへ「2000年ぶりにユダヤ教徒を帰還させよう」と、ユダヤ教徒国家の設立を後押しした。こうして1948年、イスラエルが建国され、その地域に住んでいたパレスチナ人は土地を奪われた。
驚くべきことに、イスラエル建国に合わせてヘブライ語が公用語として復活した。ディアスポラのユダヤ教徒は現地の言語で生活をしており、ヘブライ語は儀式などを除き日常的に話される母語ではなかった。しかし、再度カナンの地に戻る際に、聖書の言葉であるヘブライ語が公用語かつ日常で使われる言葉として復活したのだ。2000年も日常で使われていなかった言葉が復活した例は、世界史上存在しないだろう。
4度の中東戦争を経て、イスラエルの領土は拡大し、パレスチナ人はヨルダン川西岸とガザ地区に押しこめられ今般の事態に至った経緯は、連日報道される通りである。
人道支援はもちろんのこと
寛大な歴史の叡智に学べ
先日、ヨルダンから日本に戻ったばかりの日本在住のアラブ人と食事をした。ヨルダンの首都アンマンの空港は特に支障なく通常稼働であったというが、街はイスラエルを批判するデモであふれていたという。彼もまた、先に述べた「共存」見解の持ち主であり、今般の事態に肩を落としていた。
アメリカのバイデン大統領、フランスのマクロン大統領をはじめ、イスラエルを支持する世界の首脳は多い。彼らはイスラエルの自衛権を認める一方で、ガザ地区への人道支援についても表明している。それに加えて彼らは、1400年超の歴史的な関係、シオニズム以前は互いが譲歩することで共生してきた関係を熟考すべきではないだろうか。
世界が歴史の叡智に学び、事態が好転することを望みたい。



