私もこれまで何度も部下に対して、「絶対にやった方がいい」「こうすればうまくいくぞ」とアドバイスをしても、なかなか相手に伝わらず、こちらが思ったようには動かない。そのたびに何度もやきもきしたことがありました。
考えてみれば当たり前のことです。なぜなら違う人間なのですから。違う人間であればまったく同じように判断はしないし、その人なりの解釈に応じて人は動くものです。
人は任されたときに
はじめて「本気」になる
結局、経験から学んだことは、人は「任されている」と感じたときにこそ、本気になって物事に真剣に取り組む、ということでした。信頼されていると感じるからこそ、自分たちで考え、挑戦してみようと思えるのです。
そういう環境だと、自由に新しいアイデアが生まれ、みんなのチャレンジがイノベーションにつながることで、画期的な成果が生まれます。マネジャーの頭では想像できない異なるアイデアが組み合わさっていくことで、組織全体としてアイデアの量と質が増えていくわけです。
これがマネジャーの枠の範囲で収まらない「チームとしての動き方」であり、1人では成し得ない成果につながります。
こうして、「自分の言葉で語り、自分の足で動く人たち」が創意工夫することで、圧倒的な成果を生み出すのです。
マネジャーの価値は
管理ではなく環境を整えること
「Empower your team. Don’t micromanage.」
(マイクロマネジメントをせず、チームをエンパワーしなさい)
これは私がGoogleでマネジャーとして採用されたときに、マネジャー研修で最初に言われた言葉です。「マネジャーが部下の仕事に細かく口を出してはいけない」と、釘を刺されたのです。
そのとき私は「部下の業務の詳細を管理しないで、どうやってチームを動かせばいいの?」と、かなり戸惑ったことを覚えています。
正直、「それなら、マネジャーは必要ないんじゃないか」とさえ感じたほどです。







