中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー高は、世界経済に重い下押し圧力を及ぼしている。一方で、その逆風を相殺するかのように、米国を中心とするAI投資ブームが景気と株価を押し上げている。足元の世界経済は、この二つの力がせめぎ合う「綱引き」の上に成り立っているように見える。だが、本当に注目すべきは表面的な成長率の底堅さではない。原油高や関税が低所得層や中小企業に痛みを集中させる一方、AIブームの恩恵が富裕層や一部の大企業、限られた国・地域に偏る構図を読み解く。勝ち組と負け組の分断が広がるなかで、世界経済はどこが脆くなっているのか。数字だけでは見えにくいリスクの所在を考える。
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