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AIデータセンター需要の拡大を背景に、世界の半導体株は急騰している。SOX(フィラデルフィア半導体株指数)の上昇はPER(株価収益率)拡大ではなく、EPS(1株当たり利益)予想の大幅な上方修正に支えられており、現時点で過度な割高感は乏しい。ただし、投資資金がAI関連に集中するほど、外的ショックへの脆弱(ぜいじゃく)性は高まる。26年下期の投資戦略を考えるうえで、注視すべき三つのリスクを整理する。(UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント ジャパン・エクイティ ストラテジスト 小林千紗)
AI半導体株の急騰は業績拡大が主導
過熱感は限定的
世界的にAI関連、中でも半導体株の株価上昇が目覚ましい。SOX(フィラデルフィア半導体株指数)は年初来74%上昇した。SOXのEPS(1株当たり利益)予想は年初来59%上方修正されており、急速な株価上昇は急激な企業業績の拡大がけん引していることが分かる(図表1)。
AIデータセンター向けにメモリ半導体(特にDRAM)の需要が急速に高まり、需要が供給を上回っていることから、数量と価格両方の上昇が業績拡大をけん引している。SOXのPER(株価収益率)は26.3倍で、年初(25.1倍)、2023年以降の平均(24倍)を若干上回る程度であり、警戒すべきほどの割高感はない(図表2)。
上述したようにSOXの株価上昇は、業績の拡大にけん引されており、株価が大きく崩れる要因は現時点では特段見当たらない。しかし、限られたセクターに投資家の資金が集中している場合、外的ショックに対して株価は脆弱になりがちである。
日経平均株価、TOPIXともに過去最高値を取り戻したが、日本株も米国同様にAI関連株に資金が集中している状況であり、けん引役の株価鈍化は市場全体の下押し圧力にもなりかねない。そこで、次ページでは26年下期の投資戦略を展望するうえで、あえてリスクについて考えてみる。









