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コアPCEデフレータは前年比3.2%上昇
サプライチェーン圧力指数は急伸
米国FRBがターゲットとする消費者段階の物価指数であるPCEデフレータは、コア指数(食料・エネルギーを除いたもの)で見て直近3月前年比+3.2%と、「2%物価目標」との乖離が再び大きくなり始めている。
米国、イスラエルとイランとの戦闘は停戦には合意されたものの和平交渉は難航し、トランプ大統領は、当初示した2週間の停戦期間を無期限へと伸ばしているものの今のところ決着のめどは立っていない。
イランが事実上、封鎖しているホルムズ海峡の1日当たりの船舶通行量は、5月(21日まで)でもタンカー、商船併せて平均3.6隻で、2月末の攻撃開始前までの同119隻からは程遠い。
影響は各種指標にはっきりと表れ始めている。
ニューヨーク連銀が、海運・空運コストや業者の入荷遅延・受注残・在庫動向などを総合して算出しているグローバル・サプライチェーン圧力指数は4月には1.82と、この指標の歴史のなかではパンデミック後の2020~22年にかけての急伸局面に次ぐ水準に高まった。
また、米国の4月PPI(生産者物価指数)最終需要は、前月比+1.4%と大幅な上昇となった。エネルギーの同+7.8%は当然ながら、運輸・倉庫サービス同+5.0%、流通マージン同+2.7%などといった項目の伸びは、エネルギー上昇がサービス価格上昇を経て最終製品価格を押し上げてゆく道筋を示している。
この影響はラグを伴いつつ、消費者段階にも及んでいくものと思われる。
もともとPCEデフレータのコア指数は、中東情勢悪化の直接の影響は受けにくいとされてきた。だが、PCEデフレータも含めて米国のこのところの各種指標の変化からは、米国のインフレへのグローバルな環境変化の影響が次第に鮮明になりつつあるのを感じざるを得ない。
その象徴は、経済安全保障を重視し、効率の追求よりも安定調達をテーマに再編され始めているサプライチェーンコストの上昇圧力の高まりであり、その一つが半導体価格だ。







