カーボンの線材がランダムに絡み合う不思議な形状のパーテーション。柱もなく、面もなく、光を受ければ複雑な影を地面に落とし、風や人の気配を向こう側から伝える。LIXILの〈Concept F〉は、2019年に先行デザインとして発表され、その後、商品化されたフェンスだ。手がけたのは、同社デザイナーの和田明日香氏。住宅の主役にはなりにくいフェンスの意味を再定義することで、街の「気配」まで捉え直す。成熟した商品に新しい価値を持ち込み、一つのプロダクトを通じて、空間全体を見つめる視点をひもとく。

続きを読む