定年退職を迎えた後、居場所を失って自宅で過ごす人と、生き生きと新しい挑戦を始めて「第二の人生」を謳歌する人。この明暗を分けるポイントは、定年後ではなく、現役時代の40代・50代の時点で「ある重要な決意」をしていたかどうかにあります。自分の人生の主導権の構造を理解していなければ、定年後に絶望することになります。この記事では、書籍『リーダーの仮面』のエッセンスをもとに、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方について指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

定年後に「第二の人生」を楽しめる人が、40~50代で決めていたこととは?Photo: Adobe Stock

「なんとなく会社のレール」で生きてきた人

 定年後に「やることがなくて暇すぎる」「自分には何も残っていない」と嘆く人の共通点があります。

 それは、現役時代の40代・50代において、自分の人生の決断を他人に委ね、「なんとなく」生きてきたことです。

「会社が決めた部署で、言われた仕事をこなしてきた」
「周囲に合わせて、波風を立てずに定年まで逃げ切ろうとした」

 本人は「安全な選択をした」と思っていたかもしれません。

 しかし、誰かが決めたレールに乗り、意思決定の責任から逃げ続けた人間には、定年後に「自分の人生をどう生きればいいかわからない」という悲惨な現実が待っています。

誰かに決められたレールを走り、「なんとなく」生きる人生には後悔しか残りません。
「自分の人生の主導権は自分が握る」と決め、リスクを取って自分で意思決定をしてきた人だけが、定年後も充実した第二の人生歩むことができます。
意思を持った時点で、人の成長と自由は始まっているのです。
――『パーフェクトな意思決定』より

「安全地帯」など、存在しない

「会社に従っていれば老後は安心だ」という安全地帯は、今の日本にはどこにも存在しません。

 自分で決めるリスクを避け、会社にぶら下がってきた人は、役職と肩書きを奪われた瞬間に、自分の存在意義を完全に失います。

 一方、定年後も第二の人生を楽しめる人は、現役時代から「自分の人生の意思決定者」として生きてきました。

 会社の中でも自ら責任を引き受け、リスクを取って判断を下す経験を積み重ねてきたからこそ、定年後も自分の足で立って新しい人生を切り拓けるのです。

「自分の人生の主導権」を握り直せ

 後悔のない人生を送るための方法は、今この瞬間から「なんとなく」の選択をやめることです。

「誰かに言われたから」ではなく、「私がそうしたいからそう決めた」と言い切る意思を持つこと。

 小さなことでも自分でリスクを取って決断し、行動に移します。

 リーダーの仮面の教えに基づき、誰かの顔色をうかがう生き方を捨て、自らの意思決定で責任を引き受けること。

「自分の人生の舵は自分が取る」と腹をくくった人だけが、定年後も最高の自由と成長を手に入れることができるのです。