ハプスブルク帝国とEU。一方は王家が支配した多民族国家、もう一方は国家同士の合意で成り立つ現代の共同体だ。まるで別物に見える両者だが、実は同じ難問と向き合ってきた。それは、言葉も文化も歴史も異なる人々が、どうすれば「違うまま一緒に」暮らせるのか、という問いである。かつてチェコ人やハンガリー人などを束ねたハプスブルク家の経験は、国境を越えて協力するEUの姿に何を問いかけるのか。書籍『地図で学ぶ「深読み」世界史』の著者が、王家とルールという統治の違いを手がかりに、ヨーロッパの過去と現在をあらためて読み解く。

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