「英語が全然話せない」「皆の会話に入れない」「会議で一言も発言できない」。ネイティブを前にしたとたん、「英語が通じない」と悩む日本人は多くいます。一方で、日本人と同じく、英語でハンディがあるはずの非ネイティブは、うまくやっています。なんと、ビジネス英語には、非ネイティブが身につけるべき「絶対ルール」が存在したのです。
1年2ヵ月売上ゼロで窮地に追い込まれた著者が、今ではネイティブを部下に持ち、15ヵ国以上の外国人プロフェッショナルをマネージするきっかけとなった、非ネイティブが実践しているテクニックを『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』にまとめました。学生時代に学んだ単語でじゅうぶん。使えるフレーズを多用し、ポジティブで丁寧な言い回しを意識すれば、英語での会話は怖くありません。「こんなとき、なんて言えば?」があっという間になくなるキーフレーズを中心に紹介します。

「do」ではなく「execute」を使うことで、
やりきることを表明する

「execute」は、ただ単に実行する「do」ではなく、完全に実行する、計画に基づいて実行する、考え抜いて実行するといった意味があります。

【なんでもかんでも「do」はダメ】「do」を「execute」に置き換えるだけで、ポジティブなイメージがつく

 他にも「execute」は、法律などを「施行する」、裁きを「執行する」、「演ずる」などの意味があります。職務や命令、判決、プログラムなどあらかじめ決められていたことを実行に移すとき、使われる単語です。

 映画やドラマでは「execute」は「死刑執行」の意味で使われることも多いのですが、ビジネスでは「決められたことを実行する」意味で使われます。特に複雑なこと、難しいことを実行する場合に用いられます。

 非ネイティブは「execute」を使って、仕事やプロジェクトの計画推進に向けて「成功までの確かな道筋を立てていて、それを強い意志を持って遂行する」ことを伝えます。

 たとえば、単に「I’ll do all orders by end of this week.」(今週末までにすべてのオーダーに対応します)ではなく、「do」を「execute」に変えると、「オーダーをしかるべき考えのもとに今週末までに完全に遂行する」というポジティブなイメージがつくのです。上司やクライアントも、単に「仕事をこなすだけの人」よりも、「仕事を最後までやり抜く強い意志を感じられる人」のほうが、いい印象を持ちます。

エグゼクティブは「execute」の派生語

 英語では、タスクやプロジェクトについて「しっかり考え抜いてやりきる」と言葉に出すことが大切です。ちなみに「execute」の派生語には「重役」という意味の「executive」があります。これは「いろいろと実行して出世した人」という意味に由来します。

「execute」を使って、仕事では常に「完全に実行する」と、成功までの確かな道筋を立てて、強い意志を持って行動する意思を表しましょう。