米中Photo:PIXTA

中国が7月1日、共産党創建100周年を迎えた中、激動の米中対立の行方はどこへ向かうのか。米有力シンクタンクのハドソン研究所で研究員を務め、昨年まで3年間はワシントンに滞在して研究活動を進めていた長尾賢氏の特別寄稿をお届けする。

最終的に米国は中国をどのようにしたいのか
肌で感じた経験を基に対中政策の行方を展望

 最近、中国を巡る情勢が大きく動きつつある。3月の日米外相会談、4月の日米首脳会談、5月のG7外相会合、6月のG7首脳会談ではいずれも、中国の東シナ海、台湾、南シナ海における行動、さらに香港や新疆ウイグル、チベットに対する人権侵害を巡る厳しい声明が出され、中国に依存しないサプライチェーンやワクチン供給の在り方なども議論された。

 また、米国の政策は、トランプ政権時代にいわゆる「貿易戦争」「ハイテク戦争」といった形で顕在化したが、バイデン政権はそれをさらに推し進めるものになっている。このような動きは何を意味するのだろうか。最終的に米国は中国をどのようにしたいのか。

 筆者は昨年11月まで3年間、ワシントンにあるハドソン研究所に滞在し、2018年10月にマイク・ペンス副大統領が対中国政策の演説を行ったときは、そこにいた唯一の日本人として米国の対中政策の変遷を肌で感じる機会を得た。その経験を踏まえ、次ページから米国の対中政策の行方を分析していきたい。